台湾最大の宗教行事―媽祖生誕祭
台湾を代表する庶民信仰といえば、なんと言っても媽祖。航海の女神として親しまれ、各地に媽祖を祀る廟が見られます。中でも台中市大甲区にある鎮瀾宮はその総本山と目される一つ。もともとは中国大陸からの移民が航海の安全を祈り、そして感謝して媽祖を祀り、定着したとされています。毎年この時期、媽祖の生誕を祝う行事が催されます。鎮瀾宮に祀られた媽祖像は台湾の南部、嘉義県の新港にある奉天宮まで練り歩き、そして戻ってきます。運び出されたご神体は道中で大小様々な廟に立ち寄ります。全行程8日間、距離にして300キロあまりを進みます。参拝客の総数は30万に達すると言われ、台湾最大の宗教行事であるだけでなく、世界有数の規模となっています。観光客にも人気が高く、これを目的に台湾を訪れる人も少なくありません。写真は大甲鎮瀾宮の様子。街全体が活気に包まれています。