基隆と沖縄の絆・琉球ウミンチュの像
台湾の東北部、基隆市の和平島公園に琉球漁民慰霊碑が落成しました。この像は琉球ウミンチュの像とも呼ばれ、日台の有志が築いたもの。12月1日には200名もの参列者に見守られ、除幕式が催されました。日本統治時代は社寮島と呼ばれていた和平島ですが、ここにはかつて、沖縄県出身者が数多く暮らしていました。沖縄県民の台湾移住は領台初期、すでに始まっていましたが、ここ社寮島は最盛期の1935年頃には500名を超える人々が暮らし、台湾最大の沖縄人集落となっていました。戦後、台湾の人々は戦前の物故者や戦没者、また、白色テロの時代に命を落とした人々の遺骨を萬善公という祠に納め、祀ってきました。今回の慰霊碑はそういった事情を知った沖縄の事業家や篤志家によって発議され、寄付金が募られました。和平島公園までは基隆駅前からバスでアクセスできますが、タクシーでも15分ほど。多くの方に訪れてほしい歴史スポットです。