七美の奇岩を巡る
台湾海峡に浮かぶ澎湖群島。その南端に位置するのが七美島です。澎湖県の県庁所在地である馬公市からは船で1時間ほどの距離。絶海の孤島といった雰囲気が漂っています。ここには美しい海原だけでなく、数多くの奇岩で知られています。島に到着したら、まずは七美人塚を訪ねたいところ。ここは「七美」という島名の由来にもなった哀しい伝説をもっています。明国時代、東アジア海域を席巻した倭寇がこの島にやってきた際、7名の婦女が屈辱を受けるくらいなら死んだ方がよいと身を投じた井戸がこの場所です。その後、墓中から7株の香楸樹が出てきたと伝えられます。日本統治時代に設けられた石碑は今も残っており、観光客が必ず訪れる場所となっています。島内の移動はレンタバイクなどに限られるので、便利とは言えませんが、独特な景観を楽しめる島として人気があります。