南国ならではの鉄道風情を楽しむ
台湾南部にはかつて、広大なサトウキビ畑が広がっていました。日本統治時代はもちろん、戦後も長らく台湾経済を支える重要な産物となっていましたが、国際競争力の低下から、現在、台湾の製糖産業は風前の灯となっています。往年はサトウキビの運搬手段として鉄道が用いられ、網の目のように線路が敷かれていました。線路幅がわずか762ミリという小さな鉄道でしたが、サトウキビの運搬のみならず、地域住民の足として旅客営業もしていました。現在、こういった鉄道の一部が観光客輸送に復活しており、話題となっています。写真は彰化県渓湖の製糖工場で復活した観光列車の様子。ここでは蒸気機関車も動態保存されており、人気を集めています。運行は週末のみとなっていますが、ぜひ訪ねてみたいスポットです。団体客が押し寄せることもあり、時には行列を覚悟しなければならないほどの人気となります。のんびりと列車に揺られながら、南国風情を楽しんでみませんか?