軍事坑道を船でめぐる―馬祖・北海坑道
最近距離でわずか9キロという近距離で中国と向かい合っている馬祖列島。かつては共産党と国民党の内戦で知られ、長らく軍事的色彩の濃い島でしたが、近年は観光開発に力が入れられています。かつての軍事施設もいくつかが観光スポットへと生まれ変わっています。その代表選手とも言えるのが南竿島にある「北海坑道」です。ここは遊撃戦の船舶を停泊するために設けられた地下埠頭で、強固な花崗岩の岩盤をくりぬいて作られました。「井」の字形をした水路は高さ18メートルで幅10メートル。そして、長さは640メートルにも及びます。遊歩道が設けられていますが、そのほか、坑道をボートで体験することもできます。カヌーや小型ボート、足漕ぎボートなどが選べます (11月~4月は土日以外要予約)。神秘的な坑道内をボートで進んでいると、探検家にでもなったような気分になります。ぜひ体験してみたいアトラクションです。