台湾の仙郷・太平山を訪ねる
台湾の東北部。宜蘭県の南西部にある太平山は秘境ムードがたっぷりと楽しめる行楽地です。長らく交通の便が悪く、なかなか行くことができなかった土地ですが、2006年に開通した雪山隧道により、現在は台北からの日帰りも可能となっています。太平山は海抜1950メートル前後の山域で、独立した山峰ではありません。ここはかつて阿里山(嘉義県)や八仙山(台中市)と並ぶ台湾三大林場として知られていましたが、森林資源の枯渇によって林業は終焉を迎え、1983年からは森林遊楽区として整備が進められています。羅東から太平山に向かうと、ゲートとなる土場に着きます。ここから先は坂道ばかりが続き、右へ左へとカーブしていくのはスリル満点です。途中には「見晴」という名の展望台があります。写真はここからの眺め。遠くには台湾第二の高峰・雪山や、独特な形状をした山容が印象的な大覇尖山など、3000メートル級の名峰が一望できます。