太平山のトロッコ列車を体験
宜蘭県南西部に位置する太平山。その山頂付近にはトロッコ列車が走っています。太平山は日本統治時代に開発の手が入り、一時は台湾三大林場にも挙げられていました。切り出された木材を運搬するために鉄道が設けられ、山中を網の目のように路線がめぐらされていました。残念ながら、現在、木材の運搬は行われていませんが、観光用に路線が整備されており、太平山観光の目玉となっています。小さな機関車が数両の客車を牽いてのんびりと走っていきますが、線路は緑の斜面を削るように敷かれており、幾重にも折りかさなった山々が一大パノラマとなって現れます。終点の茂興駅は鬱蒼とした木立に囲まれています。大きく深呼吸してみると、高山特有のしっとりとした空気を感じられるはずです。駅から先には線路跡を整備した自然散策歩道が伸びています。所要20分ほどの小さな旅ですが、列車に揺られながらの森林浴は大好評です。ダイナミックな自然景観を存分に満喫したいものです。