天上聖母媽祖を祀る祠~馬港天后宮
馬祖列島と媽祖信仰は切っても切れない深い縁で結ばれています。南竿島の馬港集落には媽祖を主神に祀る天后宮があり、名実ともに信仰の中心となっています。言い伝えによると、媽祖の父親が船で遭難した際、彼女は父を救うために海へ飛び込んだといいます。しかし、不幸にも、彼女自身が波に呑まれてしまいます。そして、遺体はこの地に流れ着きました。人々は親孝行な彼女に心を動かされ、手厚く葬りました。媽祖は9月9日に昇天したとされています。媽祖は明朝時代に「天妃」と呼ばれ、清朝時代には「天后」と呼ばれるようになりました。さらに、「天上聖母」という美称も得ています。廟そのものは何度か改築されており、古いものではありませんが、壮麗な雰囲気を漂わせています。梁や柱に手の込んだ彫刻が見られ、一見の価値があります。馬祖の中でもっとも参拝客が多い廟と言われています。 旅の途中で訪れて、道中の安全を祈って手を合わせたいものです。