知られざる美しい伝統集落―東莒島・福正集落
馬祖列島の南端に位置する「莒光」。南竿島の福澳港からフェリーで約60分の距離にあります。実際は「東莒島」と「西莒島」という二つの島で構成され、主な見どころは東莒島に集まっています。実質人口約200名という小さな島で、観光開発はあまり進んでいませんが、その分、手つかずの自然と伝統集落が残っています。中でも、北端に位置する福正集落はぜひ訪れたいスポット。ここはかつて島内で最も賑わった集落でした。残念ながら、漁獲量の減少に伴って青年人口が流出。遺棄された伝統家屋だけが取り残されていました。現在はそういった家屋の一部が民宿として利用できます。集落の前方には穏やかな入り江が広がり、後方には台湾で二番目に古い「東犬灯台」が聳えています。どの時間帯に訪れても、石家屋と輝く波間が眺められます。一幅の絵画のような美しさです。