澎湖望安島の中社古厝を訪ねる
澎湖諸島の望安島は美しい海原に囲まれた小さな島。アオウミガメの産卵で知られる土地ですが、ここにはもう一つ、観光資源として注目されているものがあります。それは伝統家屋群。保存状態が良好で、往年の姿を留めていることから注目を集めています。最も多く家屋が残っているのは「中社」と呼ばれる集落で、当初は「花宅」と呼ばれていました。これはこの一帯の地形がまるで蓮の花弁のようだったことから名付けられたと言われています。ちょうど花の芯にあたる付近が開墾され、「花宅」と呼ばれるようになったそうです。現在の名称は1971年に蒋経国総統がここを巡視した際、望安島の中央にあるため、「中社」と改められました。集落にはかつて、伝統的な三合院住宅が80棟あまりあったと言われますが、現在は50棟ほどとなっています。望安までは澎湖本島の馬公からフェリーが出ています。日帰りが可能なので、できればのんびりと散策を楽しんでみたいところです。ただし、公共交通機関はないので、レンタルバイクを利用することになります。