西螺の繁栄を伝える延平老街文化館
台湾の中部、雲林県の北部に位置する西螺は台湾を代表する米どころ。美味しいお米と手作り醤油で知られる地方都市です。ここには戦前に整備された昔ながらの商店街が残っており、散策が楽しめます。現在、「延平老街」と呼ばれている通りには142棟の町屋が保存されています。その中の一つがここ「西螺延平老街文化館」です。もともとは福建から渡ってきた許金氏が創業した「捷発乾記茶荘」があった場所で、当時はこの一帯に数十軒の分店をもつほどの大規模な茶問屋でした。1931年に創建された当初は伝統的な三合院住宅でしたが、市区改正の実施を経て、1936年に二階建ての洋館へと改築されました。バロック風のファサードには鷹の装飾が施され、往時の繁栄が偲ばれます。現在は西螺の歴史や文化を伝える郷土資料館として利用されており、館内は自由に参観できます。二階に宿泊施設があるほか、自転車の無料レンタルサービスもあります。西螺を散策する際にはぜひ立ち寄ってみましょう。