台湾で唯一、海に背を向けた媽祖廟
宜蘭市中心部に位置する昭應宮は1808年に創建され、国家三級古蹟にも指定されている名刹です。主神には航海の女神である媽祖が祀られています。一般的に媽祖廟は海に面して建てられていますが、ここは珍しく海に背を向けています。創建時は東向きに建てられていたそうですが、後に風水師の進言により学問や芸術の気運を盛り上げるため、西向きに改築されたと言われています。改築後、宜蘭で最初の進士となった楊士芳氏が科挙に合格したとのことで、ご利益は証明されたと話題になったと言います。ここは昔も今も信仰の中心であり、かつ人々が集う場所でもあります。廟自体はそれほど大きくはありませんが、細部まで施された精緻な彫刻と赤や黄色の提灯が美しく、カメラのシャッターを押す手が止まらなくなるはずです。付近には味自慢の店が集まっていますので、参拝のついでに食べ歩きも楽しめます。