夜来香の蕾と茎を食材に
台湾は農業の品種改良が盛んな土地です。最近は新しい野菜が増えており、話題となっています。「晩香玉筍」もその一つ。これは日本人にも馴染みの深い「夜来香(イエライシャン)」と呼ばれる花の蕾と茎の部分にあたります。日本語の正式名称は「チューベローズ」。アスパラガスに似た形状と食感で、西洋料理レストランなどでは高級食材として用いられています。もともとは数年前に雲林県虎尾鎮に住む花農家が花の市場価格が落ち込んだ際、蕾と茎の部分を野菜として売り出したのが始まりとされています。2010年にシンガポールで開かれた国際美食展の食材部門で優勝し、たちまち注目を集めるようになりました。最近ではオーガニック農業が盛んな花蓮県でも栽培され、特に花蓮県吉安郷では四大農作物の一つとなっています。高繊維質かつ低カロリーの野菜なので、健康食材としても評価されています。台湾が誇るニューフェイスの野菜。見かけたらぜひ味わってみましょう。